ストレスとの付き合い方

40代からのストレスリセット術|疲れた心を軽くする 習慣とは?

regenki@labo

「うう〜ミナさん…最近なんか、心がモヤモヤしてて…気分も上がんないんスよね…

リク
リク

「どうせまた深夜までSNS見てグダグダしてたんでしょ?まったく、睡眠はメンタルの基本だって何度言ったら…」

ミナ
ミナ

「うっ…バレてる…。でもなんか、朝起きたときからもう疲れてるっていうか…こう、心が重いっていうか…」

リク
リク

「ふーん、ついに“メンタルお疲れモード”突入ってわけね」

ミナ
ミナ

「所長さんって、こういうときどうしてました?なんかスカッとする方法とか…知ってそうじゃないスか」

リク
リク

「あぁ、俺にもあったよ。中間管理職になった頃、組織に馴染めない部下との関わりで、心がじわじわとすり減っていった時期があったんだ」

GENKI所長
GENKI所長

「……所長さんでもそんな時期があったんですね

ミナ
ミナ

今回は、所長=筆者のリアルな体験をベースに、ストレスに押しつぶされそうな時にできる “心のリセット術”をお届けします。


中間管理職という名の板挟み地獄

筆者が中間管理職としてデビューしたのは34歳の頃。希望に燃えてスタートした新しいポジションは、すぐに“希望”から“消耗”へと変わっていきました。

中間管理職に就くと、単に責任が増すだけでなく、部下のケアという重圧がのしかかります。

私の場合、特に苦しかったのは「何を言っても響かない」「明らかにやる気がない」部下との コミュニケーションでした。

「言い方が悪いのか?」
「自分の指導力がないのか?」
「そもそもこの人は、ここで働く気あるのか?」

——自分を責め、相手を責め、堂々巡りの思考ループに陥りました。

結果的に、眠れない・胃が痛い・仕事が楽しくないという状態に。

「あぁ…それ、まさに“人間関係由来のストレス”ですね。医学的にも“慢性的な 交感神経の過活動”っていって、体にもガッツリ影響出るんですよ」

ミナ
ミナ

「あれ?もしかしてそれって、昔のオレのせいかな…(泣)」

リク
リク

今思えば、自分が未熟なだけだったんだがな…

GENKI所長
GENKI所長

特に苦しかったのは、組織に対してまったくコミットしようとしない部下との関係。

  • 改善提案には無関心。
  • 報・連・相は適当。
  • チームの空気を良くしようと努力しても、彼らはどこ吹く風。

「自分が何のために頑張っているのか分からない」
「この人のために動く意味ってあるのか?」

そう思うようになった自分に気づいた時、心の中に広がっていたのは“慢性的な疲れ”と“無力感”でした。


ストレスが蓄積すると、心は“音もなく”崩れていく

その頃の生活を振り返ってみると、ストレスはあらゆる面に影響していました。

  • 夜中に何度も目が覚める
  • 仕事が終わっても脳が回り続けている
  • 家族との会話が面倒に感じる
  • お酒を酔いつぶれるまで飲み続ける

心が疲れていると、体もどんどん鈍っていく。
そんなループに陥った筆者が、気づいたことがあります。

ストレスは“感じている時”よりも、“蓄積された時”の方が危険だ。

だからこそ、日々の中で少しずつ“リセット”することが大切なんです。


心のダメージは“鈍感化”していく

興味深いのは、心が疲れていく過程では“明確なきっかけ”がないことも多い点です。

・朝の通勤でため息が出る
・帰宅しても楽しくない
・休日も頭が仕事でいっぱい

こうした状態が“当たり前”になると

自分がストレスにやられていることに気づけなくなるのです。

「あの頃の俺も、まさにそれだった。疲れてる自覚すらなかった」

GENKI所長
GENKI所長

「それって一番危ないパターンです。バーンアウトの典型…」

ミナ
ミナ

「オレも、知らないうちにメンタルHPゼロになってそうです…」

リク
リク

リセットの第一歩は“逃げてもいい”を許すこと

私が立ち直り始めたのは、「このまま壊れるわけにはいかない」と本気で  思った瞬間でした。

その時、私がまずやったのは、ストレスの元から一旦距離を置くこと。

・部下との直接的なやりとりはメール中心に変更
・無理に関わろうとせず、必要最小限の業務連絡のみに限定
・指導のスタンスを“変える”ことを決意

これは逃げではありません。戦略的撤退です。

「おぉ、まさにリーダーの英断。さすが所長ですね」

ミナ
ミナ

「……ミナに言われると、ちょっと照れるな」

GENKI所長
GENKI所長

「え、なになに?今、なんか甘酸っぱい空気出ませんでした??」

リク
リク

とはいえ、「逃げてもいい」と言われても私たちは社会で生きています。
仕事を突然放り出すことも、すべての人間関係から距離を置くことも、現実的には難しいのが 本音です。

だからこそ、日常の中で“少しずつ自分をリセットする”工夫が必要なのです。
無理をせず、でも確実に。疲れた心をケアしていく方法は、ちゃんとあります。

40代からのストレスリセット術5選

1. 「15分だけ」のひとり散歩

スマホを置いて、近所を10〜15分だけ歩く。それだけで脳の疲労感がスーッと引いていくのが分かります。自然の中を歩ければさらに◎。

2. 「誰にも見せない」感情日記

ムカついたこと、悲しかったこと、悩んでいること。すべてを誰にも見せないノートに吐き出します。あとから見返すと、意外とどうでもよくなっていたりします。

3. 「なにもしない」時間を確保する

特に日曜の夕方などにおすすめ。TVもスマホも読書もしない。ただ、ぼーっとする。脳の情報処理がリセットされて、翌週の自分にバトンが渡せます。

4. 「ありがとう」と声に出す

実際に人に言うのが難しければ、心の中でもOK。「今日も仕事できた、ありがとう」など、小さな感謝を声に出すだけで心が穏やかになります。

5. とにかく寝る

「寝るだけで回復するなら苦労しないよ」と思うかもしれませんが、睡眠の質とストレス耐性は密接に関係しています。

40代は仕事も家庭も忙しく、つい睡眠を削りがち。しかも、年齢とともに深い眠りが減り、“寝ても疲れが取れない”状態に陥りやすいのです。

質の高い睡眠についてはコチラの記事を御覧ください。

あわせて読みたい
【保存版】睡眠の質を劇的に改善する7つの習慣|よく眠るための科学的アプローチ
【保存版】睡眠の質を劇的に改善する7つの習慣|よく眠るための科学的アプローチ

研究員リク&ミナのリセット習慣は?

「いやー、オレは銭湯っスね!無になれるッス!」

リク
リク

「私は香りを焚きながらのストレッチ。アロマ×深呼吸って、最強よ。」

ミナ
ミナ

「所長の苦い経験を聞けてよかったッス!」 

さぁ!今から15分散歩行ってきます!」

リク
リク

「元気単純…。でも、その素直さがあなたの武器よ。」

ミナ
ミナ

まとめ:がんばるだけじゃ、続かない

40代は“がんばり続けること”が求められる時期です。
でも、がんばり続けるには、ちゃんと“休む力”も必要。

心が疲れた時こそ、「ちゃんと立ち止まって、ちゃんと自分をいたわること」。

\ RE:GENKI研究所 今日も心と体に、おつかれさま。/

参考リンク

  • Experimental effects of brief, single bouts of walking and meditation on mood profile in young adults — https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6064756/
  • Emotional and physical health benefits of expressive writing — https://sparq.stanford.edu/sites/g/files/sbiybj19021/files/media/file/baikie_wilhelm_2005_-_emotional_and_physical_health_benefits_of_expressive_writing.pdf
  • Brief wakeful resting boosts new memories over the long term — https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22829465/
  • Boosting long-term memory via wakeful rest — https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4198139/
  • Gratitude influences sleep through the mechanism of pre-sleep cognitions — https://greatergood.berkeley.edu/images/uploads/Wood_et_al._2009_.pdf
  • Seven or more hours of sleep per night: A health necessity for adults — https://aasm.org/seven-or-more-hours-of-sleep-per-night-a-health-necessity-for-adults/
  • Recommended Amount of Sleep for a Healthy Adult(Consensus Statement) — https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4442216/
  • The Effect of Slow-Paced Breathing on Cardiovascular and Emotion-Related Outcomes: A Meta-analytic Review — https://link.springer.com/article/10.1007/s12671-023-02294-2
  • Do longer exhalations increase HRV during slow-paced breathing? — https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11310264/
ABOUT ME
GENKI所長
GENKI所長
医科学修士
男のRE:GENKI研究所所長。医科大学修士課程修了 / 博士課程在籍中

体と心に「なんとなくの不調」を感じ始め、39歳のときに男性更年期障害(LOH症候群)の診断を受ける。
現在も治療を続けながら、病院で働く日々を送りつつ、博士課程で研究にも取り組んでいます。
このブログでは、同じように年齢とともに感じる不調に悩む方へ向けて、 医学的な視点と、生活習慣を変える実践的な工夫を“両輪”で届けています。
40代からの体と心を「もう一度、整える」ためのヒントを発信中です。
記事URLをコピーしました